mareのおすすめワイン

インスタグラム mare.wine が綴るワインと時々経済のはなし

景気の行方

「mareのおすすめワイン」ではありますが、ときどき経済のはなしと補足もしてありますので少し経済の事を。

 

2月に会社を退社してからは株の取引どころか株価さえ見ておりませんが、前職はヨーロッパの銀行に勤めておりまして、自己売買取引(会社の資産を運用する仕事)を25年しておりました。なのでその知識が少しでも活かせればと思いブログとして書いております。(コンサルタントをしようとか、株のレクチャーで稼ごうとか思っていないので😃 それどころか、個別株なんてもう見てないので聞かないでね。)

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(ちなみに、上の日経平均株価チャートはボリンジャー・バンドと言われるもので、投資の世界ではお馴染みのものですが、現在使われているものは私の上司と私で27年前に作ったものです。当時オリジナルのボリンジャーさんが作ったものはバンドが一つしかなくて、正直取引に使えるものではありませんでした。)

 

日本の景気、どうなんでしょう? 黄色信号! というか、よくここまで現行の政策のままでもったなという印象が強いです。アメリカの技術革新力、中国の経済成長力が日本にも恩恵を与え続けた部分が大きいと思います。当然、未曾有レベルの日銀による市場介入も効果があったことは間違いありません。でも、その時間稼ぎの間に日本はあまり変わっていない。ぬるま湯に浸かって、本来とるべきであったドラスティックな変化がとれていない気がします。

 

超高齢化、人口減少、財政赤字拡大。よくみなさんが声を揃えて言いますが「経済は生き物」です。人間はとても賢い生き物で、自然と将来を予想しながらそれを現在に「引き戻して」今とるべき行動を決めます。政府がお金をバラまいてもバラまいても消費が伸びない理由はなんだと思いますか?単純に将来が不安だからです。借金が増えてお金をもらっても、そして年金があるのかないのかわからない状態でお金なんて使えませんよね。将来が明るいと思えない限り、「マネーフロー」は好循環しないんです。現行の政策では日本は独自のエンジンで浮揚することはありません。

 

雑ではありますが、結論づければ日本の景気は世界景気次第。でも、毎日紙面を賑わせているようにアメリカと中国は喧嘩中。この喧嘩、たぶん終わりません。トランプはダメなことばかり言ってますが、中国の政策が「ルール違反」と言っていることは正論。中国で何かをする場合、中国企業と合弁をしてかつ技術も供与しなければ中国市場に参入できないなんて、本来自由経済的資本主義の中ではありえないこと。中国に対して、10億を超える人口の購買力欲しさにどの企業も我慢してきましたが、あのトランプにそれをしろというのは無理な話。やっぱりなるようになった感じがします。

 

中国景気のブレーキは確実に日本に大きく影響します。なので、引き続き米中の動きには注意を払わなければなりません。中国が風邪をひいたら、日本は肺炎になる可能性もあるので。

 

そして、以前インスタグラムに書いたかもしれませんが、中国のGDP成長とワインの価格には順相関性があります。日本のワイン産業は世界経済の成長で潤ってきた部分も大きいと思います。今後はその利益を投資に回すより、万一景気が腰折れたとき生産者の生活を守って行くためのセーフティーネットとして内部留保するべきだと考えています。せめて数年ワインを買い続けられるぐらいの資金を確保したいところです。

 

杞憂であることを祈っていますが、長いスパンでの景気の読みはあまり外したことが、、、、  なんとなく目の前にちらついているオリンピックが神様の罠のような気がしてなりません。

 

mare