ワインの価値
やっと年度末がらみの色々な書類仕事から解放されて、少し時間的余裕が出てきました。月例となったワイン会以外のことはなかなか手に付かず疎かになっておりましたが、また少しづつ平常に戻して行きたいと思っております。
それにしても昨今のワインの価格の動きにはかなり翻弄されてしまいます。本来ワインの価格はそのワインの価値、つまり味なんだと思いますが、そうスッキリといかないのがこの世の中なんでしょう。同じぐらいの美味しさでも、有名なものや、より「宣伝」されたものは高く、まして希少なものは気が遠くなるような値段に跳ね上がります。また、DRCのような伝統的にブランドがあるものだけでなく、最近流行りの自然派ワインでも「ストーリー」が上手く仕込まれて値段に反映することもしばしばのような気がします。
話は変わりますが、mareの大好きでとても勉強になるワインショップが数件ありますが、そのうちの一つに森田屋さんというお店があります。店主は現代アート作家の方なので、とても偏屈(怒られるかな?)な部分もあるのですが、彼が教えてくれることはいつも紛いのない真実。最近一番心に沁みた言葉は、「すべてはワインの中にある。」でした。インポーターのレポートを読むもよし、ワイナリーの歴史を調べるもよし、ワイナリーを訪れて土壌を調べるのもよし、醸造方法を聞くもよし、生産者と仲良くなるのもよし。だけどそれはどんどんワインそのものに対する先入観やバイアスを増大させていくということも忘れなさんな、って教えでした。なんの情報もなくその「作品」と向き合うことが一番そのワインを知ることになるんじゃないかな、ということです。まさに芸術家の目です。
前回の私のワイン会ですが、ワインリスト以外、事前に何の情報も入れていませんでした。事前にある程度分かっている人がいたかも知れませんが、例えばワインの詳細と共にこんなワインリストを出していたらどうでしょう?
ドーヴネ/アリゴテ 2010年 40,000円
ルフレーブ/ピュリニーモンラッシェ・ピュセル 2010年 30,000円
マッカシン/シャルドネ 2006年 50,000円
マッサヴェッキア/アリエント 2016年 6,000円
イレンカ 2017年 3,500円
マルク・ロワ/ジュヴレ・シャンベルタン クロ・プリュール 2006年 12,000円
マルク・ロワ/キュベ・アレクサンドリーヌ 2005年 25,000円
マルク・ロワ/キュベ・アレクサンドリーヌ 2007年 20,000円
マルク・ロワ/キュベ・アレクサンドリーヌ 2009年 20,000円
オッキピンティ/シカーニョ 2006年 6,000円
オッキピンティ/シカーニョ 2014年 4,500円
オッキピンティ/グロッテ・アルテ 2006年 8,000円
セシル・トランブレ/シャペル・シャンベルタン 2009年 80,000円
ドメーヌ ・デュ・ペゴー/キュベ・ダ・カポ 2007年 60,000円
この情報を事前に持っていてオッキピンティのグロッテ・アルテに一番感動したと言えたなら、それは凄い客観力の持ち主と言えるでしょう。個人的に私が参加者で値段情報を持っていたら、、、、ちゃんとした判断ができたか疑問です。
余談ですが、さっき上記のワインリストの価格を足し合わせたら365,000円になってました。ワイン代20万円弱しか貰ってないので大赤字ですね(汗)しょうがない、自分がこう組み立てて飲みたかったので。いつも自分も参加者として参加代を払っているつもりで総額を組むのですが、それにしてもやりすぎました。反省🙇♂️
mare