mareのおすすめワイン

インスタグラム mare.wine が綴るワインと時々経済のはなし

2019年の締めくくりとして、今年のワインTOP5 - ランキング 5 / The most memorable TOP 5 wines in 2019 - Ranking 5

お久しぶりでございます。来年早々に開店予定のワインダイニングの準備で時間が取れずかなり開いてしまいましたが、このタイミングでブログを書かせて頂きたいと思います。

 

今年も暮れが近づいてきましたので、昨年も掲載させて頂いた独断と偏見に満ちた2019年心に残ったワイントップ5。まずはナンバー5から。

 

f:id:marewine:20191112101702j:plain

 

南アフリカ! ワインじゃないし、国だし(笑)でも、ラグビーワールドカップも優勝したし、このくくりでご勘弁を!

 

本当に南アフリカワインの最近の進歩は凄いと感じます。行ってみて良く解りました。去年の北海道訪問と同じでした。進歩の裏には素晴らしいコミュニティーがありました。生産者が技術・情報を共有しながら切磋琢磨しているんです。力の源はやっぱり「人」です。

 

サイオンズ・オブ・シナイ。今年の夏にこの南アフリカのワイナリーに訪問させて頂きました。当初、面識のあったアルヘイト・ヴィンヤードのクリス・アルヘイトのところに行かせてもらおうと思っていたのですが、母校ステレンボシュ大学醸造科の同窓会があるということでお留守。なので彼が訪問先として紹介してくれたのがこのワイナリー。本当に小さな場所で醸造しているのですが、生産者のベルナールは優しく、そして静かな情熱を持った人でした。彼が作るシラーが特に私のお気に入りで、彼がローヌのジャメという生産者のところで研修をしていたことがあるせいか、ジャメのコート・ロティを思わせる要素も。とはいうものの、ジャメのコート・ロティが黒系の果実味を持つならば、この生産者のシラーはナチュールらしい赤系主体にほんのりスパイスが漂う雰囲気。こういうワインを探していました!!初年度の2017年を30本、2018年は60本も確保してしまいました(呆)今後が楽しみです。ちなみに、私が訪問して数週間後、南アフリカワイン評論家の重鎮ティム・アトキンスの年次レポートでこの生産者を"The young winemaker of the year"に指名しました。なるほど納得の結果です!

 

f:id:marewine:20191112104921j:plain

 

そして、春に来日していたホーガン・ワインズ。その時に知り合いになったご縁で南アフリカ訪問中にご自宅に招いて頂きました。

f:id:marewine:20191112111042j:plain

 

そこで飲ませて頂いた中でも特にカベルネ・フランはお気に入り。カベルネ・フランの特徴である「青さ」はあるものの、赤/黒の果実味がバランス良く、かつ洗練されたシルキーなタンニン。クロ・ルジャールもそうですが、カベルネ・フランのキーポイントはタンニンのシルキーさだと思っています。また、注目のフランが増えました。

f:id:marewine:20191112111110j:plain

 

最後に変な話をしますが、「売れるワイン」と「美味しいワイン」が必ずしも一致しないのが世の中なんだなと最近ちょっと思う節があります。もしかしたら、南アフリカワインは「売れるワイン」ではないかもしれません。でも私は「美味しいワイン」を飲み続けて行きます。

 

mare