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インスタグラム mare.wine が綴るワインと時々経済のはなし

セラーリング 保存?それとも保育?

昨日久しぶりにブログを書こうと思って考えていたら、色々なことを思いついたのでまとめ書き😉 昨日のブログの前に「古酒 vol.1」の続きについて考えを巡らせていたのですが、そもそもその前に今回のテーマを書いておかねば、と今日はペンを滑らせております(実際はキーボードをタイプしております笑)。

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セラーリング。世の中的には「ワインは傷みやすいものです。購入したら温度13度〜16度、湿度70%ぐらいの暗い、振動のない場所で保存して下さい。」と説明があり、追加的に「自然派は生物なのでより低温で。」とか、「湿度がしっかりしたところでは立てておいても大丈夫。」とか、いろいろな説明があるのですが、そもそも本質的な問いかけが抜けている気がします。mareの問いかけは、「あなたはそのワインをどうしたいのですか?」

 

そもそもワインのセラーリングに決まりはありません。なので、ワインを持っている人の嗜好で決めてよい部分が多くあります。そして、最初に決めることは、あなたはワインを「保存」したいのですか?それとも「保育」したいのですか?これは物凄く重要な課題です。

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今の状態をできるだけ長く保ちたい。熟成なんてしなくていい。悪くなるリスクをできるだけ低減したい。こんな考え方もありますよね。ワインの個性によってもそういうニーズはでてきますし、ワインショップ、レストラン、ワイン投資家などワインを売らなければならない主体はこの傾向が強いでしょう(歩留まり管理)。また、フレッシュなワインが好きな個人の方もこの考え方なのかなと思います。これはワインを「保存」するということです。それならば、多くのワインは12度ぐらい(12度ならばボルドーなんてほとんど熟成していきません)、自然派ワインならば、できるだけ微生物を動かさないように10度とかそれ以下で保存しても良いと思います。

 

一方で変化していくワインの姿を見て行きたいとか、熟成して「別の美味しさ」を兼ね備えたワインを飲みたいとなるとワインを「保育」することになります。そうするとワインの扱い方が全く変わってきますし、それなりの覚悟が必要となってきます。

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あなたが「保育園」を運営していると仮定します。親御さんからお預かりした大切なお子さん。できるだけ危険に晒したくなければ、部屋で絵本ばかり読んであげればよいでしょう。でも、ちゃんと子供と向き合うためには、怪我をするリスクがあっても公園に連れて行って遊ばせなければいけませんし、夏休みならば海や川といった自然と触れ合わせ、冬ならば雪山に連れて行かなければ、なかなかおおらかな大人へと育っていきづらいと思います。

 

ワインも一緒かなと。「保育」するのであれば少なからずリスクを取らなければなりません。自然派ワインなんて少しセラー温度が高いとなんのやんちゃ微生物が動き出すか判りません。だからといって極寒の地で冷蔵保存していたのではワイン自体あまり育ちはしません。まずは自分のスタンスを決めることから始めましょう : )  正解はありません。

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