mareのおすすめワイン

インスタグラム mare.wine が綴るワインと時々経済のはなし

諦めの美学

最近日本のワインシーンを見ていてファッションの偏りを感じています。情報の偏りが顕著に見られ、例えば私のブログもほんの少しぐらいそれに影響してしまったかもしれませんが、最近のダニエル・サージュの人気ぶりには言葉がありません。販売する側は、オークションの転売や一極集中、極度の加熱を沈静化させるため抱き合わせ販売などの策を講じているものと推測しますが、それでもフランスで16ユーロや18ユーロで売られているワインを買うために抱き合わせ合計で2万円、3万円と出す消費者。気持ちはとてもとても分かりますが、ほどほどにしておいた方が。。。。

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よくmareさんのワインは偏りがないですよねって言われます。確かに。ある意味こだわりがないように感じられるかもしれませんが、個人的なこだわり点はあまり肩に力が入らず楽しめるワインを基本軸に(例外もたっくさんありますが、、)。かなり年端もいかない時からワインを買っていて(良い子はマネをしてはいけません!)、その当時は小遣いを貯めて買えるものしか買えません。ドイツのマドンナ、ブルーナンに始まり、シュヴァルツェ・カッツェ、ピースポーター、スペインのマテウスロゼと自分の小遣いで買える一番美味しそうなものを探していきました。大学時代はバイト代も入るようになり、オフビンテージのボルドーやリーズナブルなローヌワインを買っていました。その後も結局手に入る範囲で素晴らしいものと手に入れようとすると、自然とボルドーブルゴーニュ→ローヌ→オーストラリア/ニュー・ジーランド→カリフォルニア→イタリア→スペイン→ボルドー→ローヌというチャート図になってしまった感じです。歳をとって、「楽」なものを求めるようになりブルゴーニュおよび自然派に傾倒しておりますが、基本的にワインは手の届く範囲で、または好きな生産者を応援したいという気持ちで、そして高価なワインは安価で良質のワインを探し出す勉強のために購入するというスタンスでずっときています。確かに「諦める」っていう辛い仕事が待っていますが、高いプレミアムを出してワインを買わなくて良いという利点と、新しいエリアを自然と勉強してしまうという副産物がついてきます。

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どこかのアパレル業者の社長さんのようにえげつない資産があって100万円以下のワインは飲む気がないと豪語される方はおいておいて、今のファッションを諦めて少し冷静になって周りを見渡すと、次のファッションが見えてきたりすることもあるので、ときどきは潔く諦めましょう!でも、諦めきれない気持ちもよーく判ります : )

 

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