mareのおすすめワイン

インスタグラム mare.wine が綴るワインと時々経済のはなし

マグナムボトルはいかが?

日本ではマグナムボトルはとても.......人気がない。ショップでも人気がなければ、オークションでも人気がない。理由はたぶん2点。欧米と比べ、もともとマグナムボトルを消費するようなサイズのパーティー文化がなかったこと、家が比較的狭い日本で大きなボトルを置く地下セラーや大型ワイン冷蔵庫をなかなか装備できなかったことあたりかなと。

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でも時代は変わってきて、比較的大きなパーティーや食事会が開かれるようになり、また家は狭いままでもレンタルワインセラーなどが普及してきています。ならばマグナムボトルをそろそろ買ってもいい時代かなとmareは考えています。

 

マグナムボトルを勧める理由はいくつかあります。まず、マグナムボトルのサイズが熟成に向いているというデータがあるということです。ニュージーランドのドックポイントワイナリーの生産者と以前話をした時、彼もマグナムボトルが科学的に一番ワインの熟成に適したサイズと研究者から説明を受けたと言ってました。マグナムボトルのシャンパーニュが普通サイズのものより断然すばらしいということを指摘するシャンパーニュ愛好家の人が沢山いますし、過去の経験ではボルドーワイン等でも古酒になればなるほとマグナムボトルの安定感が際立ってきます。そして、日本では人気がないので往々にして普通ボトルの倍程度の値段、もしくはちょっとだけ倍より高いぐらいで買えます。これ、海外では2.5倍とか人気のある銘柄では3倍するものもあるので、日本で売られているマグナムボトルのワインはお得感満載です。

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ちなみに、ワインの飲み方は各々自由。なにも瓶熟成させるだけがワインの飲み方ではありません。個人の好みがあっていい。また、ワインの質によっても様々。以前ダニエル・サージュの投稿でお勧めしたように、彼のワインはグランジ・バラを除けば、若くして飲んで頂きたいと思ってます。ただ、多くのボルドーワイン、偉大なブルゴーニュワイン、素晴らしいバローロ、そして自然派の中でもカーゼ・コリーニ、マッサヴェッキア、シュレール、オヴェルノワ、ラディコン等々とても長い熟成ポテンシャルのあるものは、熟成させて飲むことで素晴らしい成長と姿を見せてくれます。

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日本においても味噌造りや鰹節の生産で、「時間」をないがしろにしてその場しのぎ的な方法を取ったものと、時間を惜しまず丹精込めて造り上げたものの差は歴然。デキャンティングや早めの抜栓で「時間」を人為的に経過させることはできますが、やはり「自然」には勝てません。「時間」を惜しまず、そしてそれにあったマグナムボトルで熟成させることで子供達はのびのび育っていくと私は思っています。

 

最後に、日本の生産者の方々にもそろそろマグナムボトルを一考して頂きたいと思っています。マグナムボトルで後世に伝えるべき素晴らしいワインが今はたくさんあります。コストは.....消費者が負担してくれると信じています : )

 

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