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インスタグラム mare.wine が綴るワインと時々経済のはなし

アロケーション 公平と不公平

アロケーション…… 聞きなれない言葉かも知れませんね。ワインを仕事にしている人はよくご存知だと思いますが、一般消費者にはあまり馴染みがないです。

 

私も最近までは数十年一般消費者をさせて頂いておりました。普通にお酒屋さんや楽天で買ったり、前のブログでも書いたように海外のオークションで買ったり。カリフォルニアワインなどはカスタマーリストに入れてもらって直接ワイナリーから買ったり、そして海外のワイン商からも。それぞれワインの購入先としては「癖」があってそれを知らないとうまく付き合っていけません。

 

特に海外のワイン商とお付き合いする時は、「アロケーション」という言葉を知らないと、なんだっ?!ってことになりがちです。まず、過去の取引履歴をチェックされます。前年のトータルの購入額や買おうとしている生産者のワインを前年に購入しているかどうか。それをクリアしても買いたいものだけ買えるわけではありません。

 

日本の楽天でシルヴァン・カティアールのロマネ・サン・ヴィヴァンが15万円で売っていたとします。これ欲しいって思ったらポチってマウスをクリックするだけですね。実は往々にして海外のワイン商からは半額とかそれ以下とかで買えます。いいなぁと思われるかも知れませんが、意外とそうでもありません。実際、1本のロマネ・サン・ヴィヴァンを買うのに、6本のヴォーヌ・ロマネ・マルコンソール、6本のヴォーヌ・ロマネ・スショ、12本のニュイ・サン・ジョルジュ・ミュルジュ、12本のヴォーヌ・ロマネ、そして24本のブルゴーニュ・ルージュを買わないといけなかったりするんです。ロマネ・サン・ヴィヴァンを買うことだけが目的だとしても、その何倍もお金が必要だし、他にワインが沢山きちゃう。そして、その作り手が人気が出ても購入したいのならば、毎年買い続けなければなりません。こんなことは普通インポーターぐらいにしかできませんよね。ブルゴーニュが高騰し始めたころから、私も完全にお手上げです(>_<)

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このアロケーションのシステムは英国と香港のワイン商ではかなり色濃く、かなり厳密にこれに縛られます。フランスやイタリアではそれほどでもないですが、過去の関係を非常に重視します。日本はと言えば、一般消費者に対してはほとんどそれがない。前年100万円使ったお客さんでも一見さんでも同じ条件であることも。。。。

 

十数年前からカーゼ・コリーニを毎年数ケース買ってきたのに、今では数本しかもらえない。ずっと価値を美味しさを認め続けてきても、変な話、買ったらヤフオクやメルカリですぐ転売するような人たちと同じ扱い。不平等感を感じたこともありましたが、以前ほどの本数が日本に入らなくなってきた今、過去に購入してきた人ばかりに割り当てていたら、新しくワインに興味をもって頂いた人たちの機会がなくなる。そう思って新しいワインを探しています☺️

 

公平、不公平。平等、不平等。あなたにとっては?

 

mare