mareのおすすめワイン

インスタグラム mare.wine が綴るワインと時々経済のはなし

ボーカステル1978年、震災復興、日本の政治

3月11日にワイン会を開かせて頂きました。ワイン会主催が初回ということもありまして、参加者の皆様に少しでも美味しくワインを飲んで頂きたいという思いから、ビオカレンダーを見ると3月11日が好日。東日本大震災の日ではありましたが、その日に開かせて頂きました。ただ、震災復興のために何かできることをと考え、自分と30年近く連れ添ってきた大事なワイン、ボーカステル・シャトーヌフデュパプ1978年を1杯1500円でご提供してお金を集め寄付させて頂こうと考えました。参加者の皆様のご理解を得て18000円のお金が集まり、寄付先を慎重に考えておりましたが、赤十字ユニセフのような大手はそのランニングにコストが掛かりすぎているように年次報告書などを拝見して感じましたので、仲良くして頂いている仙台の酒屋さんにご相談した上で、CWニコルさんが活動しておられるアファンの森財団の震災復興活動に寄付させて頂くことにしました。

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震災で大きな被害を受けた宮城県東松島市を中心として復興支援をしていらっしゃるようですが、なにより「森」と「子供」にフォーカスして支援されている点に共感を覚えました。私の好きなワインを生む葡萄畑も地球の大きな生態系の中でその影響を受けながら生きている訳ですし、人間が散々壊してきた大切な森を時間がかかることを承知で、諦めずゆっくりでもいいから復活させていこうという試みに賛同したいと思います。また、心に深く傷を負った子供たちをサポートしていく姿勢に共感を覚えました。昔から子供は国の宝と申しますが、まさにそのとおりで子供達へのサポートが絶対と考えております。

 

そんなこんなを考えているときに、なんとなく日本の政治・経済に目がいってしまって、ブログに書きたくなったので少し。。。日本の政治は中央銀行と一緒になって飴と鞭、脅しすかし等、色々な手を使って経済を回していこうと思っているようですが、本当に大切なことが抜けてるんですよね。「希望」。アファンの森は国の経済活動・政策規模からすれば砂粒、もしかしたら微粒子ぐらいの大きさですが、それでも人々、特に子供の心の中に「希望の苗」を植えようと必死で活動しているようです。最近日本の政治は各論では正しい政策も多くやっていると思いますが、それでもやみくもな財政出動による公共事業傾斜、インフレをちらつかせながら個人資産のリスク資産への誘導など、ちょっと技術的過ぎというか、その場しのぎ的というか。教科書的経済論だけでは実際の経済とは対峙できないということをもう少し肝に命じてもらいたいです。

 

国の借金は一人当たりもう900万円近く。将来ひとりひとりへの負担となるわけですから、高年齢層ではプラスでも若年層はみんな間接的に借金漬けということです。将来を担う若年層や子供を借金漬けにしておいて「日本の未来は明るい」とか言っている政治家、頭おかしんじゃないかと思います。半面、借金があるからといって人はすべてを失う訳ではありません。「希望」さえあれば。まずは苗を植えることからです。先日お会いしたドメーヌ ・ナカジマやアツシ・スズキの生産者の方々は若木で収量が少なく、まだ生産量が小さいながらも将来を見据えて、羨ましいぐらいの希望に満ちたお顔をされていました。今、日本の政治はきちんとした将来の指針を示さなければ!アファンの森財団のように、人の心に「希望の苗」を植えなければ!

 

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